岩手県滝沢市で2023年に知り合いの男性を殺害し通帳を奪った罪などに問われている76歳の男の裁判で、検察側は「狡猾で計画的な犯行だ」として、無期懲役を求刑しました。
強盗殺人などの罪に問われているのは本籍・盛岡市前九年、住所不定・無職の佐藤廣明被告(76)です。
起訴状などによりますと、佐藤被告は2023年8月に滝沢市のアパートの一室で、知り合いの無職の当時72歳の男性の首を絞めて殺害し、年金を目当てに通帳とはんこを奪った罪に問われています。
また、逃走する過程での強盗致傷など合わせて8つの罪を犯したとされています。
これまでの裁判で佐藤被告は全ての起訴内容を認めています。
22日の裁判で検察側は、強盗殺人の罪について「年金支給日を待って犯行に及ぶなど狡猾で計画的な犯行だ」と指摘しました。
その上で「おおむね自白したという事情を考慮しても、法定刑の下限からは減軽できない」などとして、佐藤被告に無期懲役を求刑しました。
一方で弁護側は、佐藤被告が凶器を使わなかったことなどから殺意を否定し、「自白は一生刑務所に入る覚悟を決め、罪に正面から向き合ったもの」などとしたうえで、刑を減軽すべきとは言えないかもしれないとし、無期懲役の判決を求める考えを示しました。
終わりに佐藤被告は「被害者の命を奪ってしまい、お詫びのしようがない。生まれてきて申し訳ありませんでした」と謝罪しました。
判決は7月29日に言い渡されます。
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