新年度、この4月から新生活をスタートさせたという方も多いのではないでしょうか。期待と不安の「新生活デビュー」で思わぬ「事故デビュー」も少なくないようです。日常に潜む危険にお気を付けください。

就職や進学で多くの人が新生活を始める4月。街の人に「新生活での失敗談」を伺いました。

街の人
「お弁当を作ろうと思って、夜にお米を炊いて、朝お弁当に詰めようと思ったら、お米が炊けてなかった」
Q. 炊飯器のスイッチ押し忘れてて?
「押し忘れてて。炊けてなくて」

街の人
「きょうパン焦がしました。朝から焦げ臭くなりました部屋が」
Q.アルミホイルを電子レンジにかけたことが?
「1回あります。電子レンジに入れて10秒で「ヤバい」と思って、切って。火事にはしなかったんですけど」

慣れないことも多く皆さん大なり小なり失敗はあるようです。しかし、その中には大事故につながるものもあり注意が必要です。新生活で「事故デビュー」しないよう注意を呼び掛けているのはNITE=製品評価技術基盤機構。製品事故の情報収集や原因究明を行う機関です。

NITE製品安全センター 山崎卓矢さん
「新生活で新たに入手する製品、使い始める製品も多くあると思います。そういった製品は使い慣れていないために誤った操作をしてしまったり、危険な使い方をしてしまって事故に遭う恐れがあります」

こちらはNITEが公開している実験映像です。電子レンジの中に入っているのは生卵。温め続けた結果……爆発し、卵は飛び散ってしまいました。

続いては肉まん。温め過ぎてしまうと……爆発し、さらに激しく炎上。どちらも電子レンジの扉を内側から開くほどの爆発力でひとつ間違えば大けがや火事にもつながる危険性があります。

NITE製品安全センター 山崎卓矢さん
「電子レンジで加熱した場合、内部が高温高圧になり、内部の圧力が逃げずに上昇してしまいます。最終的にその圧力で殻や膜が耐え切れずに破裂してしまいます。肉まんの場合、内部の餡に油分が多く、加熱しすぎると破裂するだけでなく発火もします」


そして、こちらはマグカップに入れた飲み物。レンジに入れてはいけない物ではなく温めすぎでもありませんが、突然、火花が散り、炎が上がりました。原因はレンジ内の汚れ。以前に温めたものが中で飛び散ってレンジの壁に付き、それが炭化して火が出たということです。

NITE製品安全センター 山崎卓矢さん
「必ず使い終わった後、食品かすなどの汚れはきれいにふき取っていただきたいと思います」

こんな事故もあったそうです。マスクを電子レンジに。鼻の部分の金属のワイヤーから火花が出て、燃え移りました。マスクは電子レンジで温めても消毒できませんし、電子レンジに金属を入れてはいけません。また、金属が使われていると知らずに入れてしまわないよう注意することも必要です。

ガスコンロの火をつけたまま油の入った鍋を放置するのはもってのほか。これはご存じの人が多いと思いますが、こうならないよう、どうすればよいのでしょうか。

NITE製品安全センター 山崎卓矢さん
「まず白い煙がもうもうと上がるような状態になる。火が出る寸前になりますので、そういった状態になったら、まずはコンロの火を消していただくのが重要かなと思います。調理中は、その場を離れないことが重要だと思います」

さらにガスコンロに関しては都市ガスとLPガスのそれぞれに適合したガスコンロを使わないと火が強くなりすぎたり、不完全燃焼が起きたりして火事や一酸化炭素中毒の恐れがあるということです。

「新生活デビュー」が「事故デビュー」とならないよう、NITEは説明書をよく読むなどして正しく使うよう呼びかけています。

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