兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラなどの疑惑を巡り、19日、百条委員会が開催されました。
議論されたのは、疑惑を告発し、その後死亡した元幹部職員が残した音声データなどについてです。

斎藤知事は19日、取材に対し「ワインを2本持ってきていただいて、それは秘書室の方に届けていただいた。それは私はいただきまして、飲ませていただいたのは事実」と説明しました。

また、公的か私的かについては「これは仕事としてですね、県政策として産業振興の一環で大事なことですから飲ませていただきました」と述べました。

一方、ワインをおねだりされた側である兵庫・上郡町の梅田修作町長は、当時の状況について「(斎藤知事の)発言をおねだりとは感じていなかったが、やっぱりトップ、兵庫県知事が公の会議の場で発言されたことは非常に重いんだと思います」と説明しました。

このワインおねだり疑惑の発端は、7月に死亡した県の元幹部職員が残した陳述書と音声データでした。

斎藤知事とみられる音声データ:
ワインをちょっとまだ私は飲んでないので、ぜひまた。この間はイチゴは、塩はあれですけど…。また折を見てよろしくお願いします。

この音声データは2022年、県西部で行われた会合の音声で、斎藤知事とみられる人物が関係者に対し、ワインをねだるような発言をしています。

斎藤知事を巡る疑惑を調査している百条委員会は19日、元幹部職員が残したこの音声データや陳述書を資料として採用することを決定。

副知事はすでに辞職し、県職員の労働組合からも辞職を要求されています。

さらに、後ろ盾である自民党県連からも事実上の辞職を要求されていて、まさに四面楚歌(しめんそか)の状態。

そうした中での百条委員会の19日の決定は、斎藤知事に強烈な向かい風となります。

午後4時40分過ぎに取材に応じた斎藤知事は、百条委員会の決定について「詳細はまだ承知していないので、明確なコメントはできないが、百条委員会がそういった証拠に基づいて適切に進められていくということで、それに対して私も対応していく」と述べました。

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