17日午後11時14分ごろ、愛媛、高知両県で震度6弱を観測する地震が起きた。震源は豊後(ぶんご)水道で、震源の深さは39キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・6と推定される。このほか中部~九州地方で震度5強~1の揺れが観測され、愛媛県などで12人が重軽傷を負った。
気象庁によると、四国で震度6弱を観測するのは、1996年に現在の震度階級が導入されてから初めて。今回の地震で津波は観測されなかった。気象庁は、今後1週間ほどは震度6弱程度の地震に注意するよう呼び掛けている。
今回の震源は、南海トラフ巨大地震が想定されている震源域にある。しかし、気象庁は、巨大地震が発生する可能性が高まったとは言えないという見解を示した。巨大地震の想定震源域やその周辺でM6・8以上の地震が発生した場合、有識者による評価検討会を臨時で開いて巨大地震との関連を調べることになっている。今回の地震は、その基準に満たなかった。
一方、高知県は18日、震度6弱を観測した宿毛市で70代女性が地震で転んだため、顔面を骨折するなど2人が重傷を負ったと発表した。40代男性は呼吸困難で救急搬送されたが、命に別条はなかった。
愛媛県では、7人が自宅で転倒するなどして負傷した。大分県によると、大分市内の70代女性が自宅でベッドから転落。津久見市では80代男性が自宅で転び、腕をけがした。いずれも軽傷という。【藤河匠、竹田直人、広瀬晃子、竹林静】
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