3日に新紙幣が発行され、津田梅子(1864~1929年)が新5000円札の顔として採用されたことを記念したイベント「津田初、仙、梅のファミリーストーリーズ」が15日、千葉県佐倉市の佐倉ハーモニーホールで開かれ、約300人が来場した。
イベントでは同市文化財審議会委員の外山信司さんが講演。幕末期の佐倉は元々、蘭学が盛んだったことや、藩主の堀田正睦が開国に導き、洋学を積極的に取り入れる土壌があったとして「歴史を語る上で『もし』は禁句だが、もし(梅子の父の)仙が佐倉藩士の子どもとして生まれ育っていなければ、いま私たちが知っている梅子らの活躍は絶対なかったと確信している」と話した。
続いて、初と仙のひ孫・津田道夫さんが登壇し、津田家の歴史を家系図を用いながら説明。津田塾大元学長の飯野正子さんや青山学院大文学部長の小林和幸さんらも講演し、米国で幼少期を過ごした梅子を育てたランマン夫妻や、教育者や社会運動家としての仙の生涯について紹介した。
イベントは地元の有志らで作る団体「佐倉江戸明治キャンペーン」が主催。会場では仙や梅子が活躍した当時の衣服の試着体験や飲食物の提供もあり、にぎわった。【松尾知典】
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