「18歳未満は食べるの禁止‼」との注意書きが添えられた激辛ポテトチップス=磯山商事のホームページより
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 東京都の高校生14人が16日、学校内で激辛のポテトチップスを食べた後、体調不良となり救急搬送される事態となった。この商品「18禁カレーチップス」を製造する磯山商事(茨城県鉾田市)は17日、ホームページで「お客様はじめ、関係各位に多大なるご迷惑をおかけし申し訳ございません」と表明した。商品回収はしないという。

激辛チップスを製造した磯山商事は2024年7月17日に「多大なるご迷惑をおかけした」とのメッセージを掲載した=磯山商事のホームページより
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 このチップスには「ブットジョロキア」と呼ばれる唐辛子が使用されていた。「世界一辛い」として2007年から11年までギネス世界記録に登録されたこともある非常に刺激的な唐辛子だ。

 原産地は北東インドで、ゴーストペッパー(幽霊の唐辛子)とも呼ばれる。世界中の激辛料理の愛好家に支持される香辛料の一つだ。

 唐辛子の辛み成分「カプサイシン」を多く含み、辛さの度合いを示すスコビル値(SHU)は約100万SHU。農林水産省によるとタバスコソースが1600~5000SHUなので、とてつもない辛さだ。

 専門店に尋ねたところ、唐辛子は食欲増進や塩分摂取の抑制、血行促進、むくみ改善などが期待できるという。

 一方で、食べ過ぎると胃腸が荒れたり、血圧が上がって息切れしたりするリスクがある。専門店は「何でも取り過ぎは良くない。(辛さに慣れるまでは)徐々に辛みを増やすとか、大人数で食べる時は辛さに弱い人に合わせるとか工夫が必要」と指摘する。

 食べ過ぎて口の中の辛さを緩和させたいときには牛乳などの乳製品や、油を含む食べ物を取るのがいい。カプサイシンには油に溶けやすい性質があるためで、水を飲むのは逆効果という。

激辛ポテトチップスに添えられた「警告」=磯山商事のホームページより
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 消費者庁によると、食品表示基準では辛さについての表示のルールはない。磯山商事はホームページで「辛すぎますので、18歳未満の方は食べないでください」「手、指にキズのある方は素手では食べないでください」など10項目の「警告」を記していた。

 今回の高校生の救急搬送について、磯山商事は取材に対し「法律に違反した商品を製造しているわけではないので商品回収はしない」と説明した。【山崎明子】

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