6月下旬に富士山頂の火口で見つかった3人の遺体のうち、身元がわかっていなかった2人について、静岡県警は7月9日、静岡・山梨の両県警が行方不明届を受理していた山梨県の男性(35)と東京都の男性(53)であることが判明したと発表しました。

6月24日、富士山の山頂にある火口で登山者とみられる3人の遺体が見つかり、警察は6月26日に東京都日野市の男性(53)の遺体を収容しています。

一方、他の2人については天候の関係から6月30日に収容したものの、身分証などを携帯していなかったことから身元の特定が進められてきました。

こうした中、警察は7月9日、2人のうち1人は山梨県富士川口湖町のアルバイトの男性(35)で、もう1人は東京都稲城市の会社役員の男性(53)であることが判明したと発表しています。

山梨県の男性(35)は2023年12月28日に「富士山に行く」と家族に伝えたものの、その後アルバイト先に出勤せず、不審に思ったアルバイト先の関係者が家族に連絡し、家族が山梨県警に行方不明届けを出していました。

また、東京都の男性(53)は2024年1月13日に「1泊2日で富士山に行く」と家族に伝えて以降、連絡が取れなくなり、家族が静岡県警に行方不明届けを出していました。

警察によりますと2人はいずれもヘルメットを着用していて、死後半年以上が経過していたものの腐敗は進んでおらず、DNA鑑定や歯型などから身元を特定しました。

発見時の状況などから2人は何らかの原因で滑落したとみられるということです。

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