平和記念式典が行われた平和記念公園。手前は原爆ドーム=広島市中区で2022年8月6日午前6時2分、北村隆夫撮影

 広島市は8日、8月6日に平和記念公園(中区)で開く平和記念式典に過去最多となる115カ国と欧州連合(EU)代表部(8日時点)から「参列予定」の回答があったと明らかにした。市の担当者は「G7広島サミットで注目されたのと、世界的な紛争が続く情勢の中、市の被爆の実相や平和への思いが改めて注目されたのでは」と話した。

 市は日本に大使館がある全ての国の駐日大使や、核兵器禁止条約に署名・批准していない国の首脳ら166カ国とEU代表に招待状を送付した。核保有5大国のうち、英仏は参列予定で、米国は調整中。中国は未回答。ロシアについてはウクライナ侵攻を受け、ベラルーシとともに3年連続で招待を見送った。一方で、パレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルは出席の意向だという。アイスランドが初参列する。

 今年は式典当日の入場規制範囲を公園全体に広げ、午前5時から同9時まで規制する。入場は午前6時半から。入場ゲート6カ所で手荷物検査を実施し、運営に支障があるとされるものの持ち込みを禁止する。メイン会場となる参列者席の入り口では金属探知検査をする。

 式典は午前8時から50分間。原爆投下時刻の午前8時15分に「平和の鐘」をつくのは、遺族代表の会社員、森脇路雄さん(42)=中区=と、こども代表の比治山小6年、上本菜々子さん(11)。「平和への誓い」は祇園小6年の加藤晶さん(12)と、八幡東小6年の石丸優斗さん(12)が読み上げる。【根本佳奈】

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