猛烈な泥しぶきを上げて田を疾駆する2頭の神馬=宮崎県美郷町西郷の田代神社神田で2024年7月7日午前9時52分、重春次男撮影

 豊作や無病息災を願う農耕行事「御田祭(おんださい)」(宮崎県無形民俗文化財)が7日、同県美郷町西郷の田代神社神田であった。県内外から訪れた大勢の観客が見守る中、白装束姿の男衆が神馬にまたがり泥しぶきを上げ、勇壮に田を疾走した。

 行事は平安期に始まり、約1000年の歴史を持つとされる。「ゴン」「ゲン」とそれぞれ命名された神馬2頭が田をならす「牛馬入れ」に登場した。神馬が田で跳ね上げた泥しぶきを浴びると御利益があるとされ、田を囲んだ観客らは逃げ惑いながらも祭りを楽しんでいた。

 山口県下関市から来た梶間幹雄さん(76)は、カメラを手に「人馬一体となって田を駆けるのは迫力があってすごい」と感動した様子。早乙女約130人による田植えもあり、田は鮮やかな緑へと変わっていった。【重春次男】

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