秋田県大館市の大館城跡発掘調査で、約500年前の室町時代のものと推定される竪穴建物跡が見つかった。6月29日には、市教育委員会による一般向け現地説明会があった。
現場は三ノ丸地区にある事務所建設予定地、約300平方メートル。市教委歴史文化課によると、発見されたのは5棟分。一辺3・5メートルの四角形で、柱穴跡(8カ所)や井戸も見つかった。
工房や納屋に使われていたらしく、11世紀~13世紀前半の土師器(はじき)や、15~19世紀の土器・陶磁器なども出土した。付近を支配した浅利勝頼が1550(天文19)年以降に大館城を築城した記録とも符合するとして、市教委は中世の大館城を知る建物跡として注目している。
現地説明会には、同市の考古ファンや郷土史研究家らが訪れ、配布された資料を手に熱心に聴き入っていた。【田村彦志】
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