「幻の橋」が異例の崩落です。
十勝地方の上士幌町のタウシュベツ川橋梁の崩落が、夏を前にしたこの時期に初めて確認されました。
湖面に映り込む橋のアーチがまるで眼鏡のようにみえます。
ダム湖の水位によって見え隠れするため「幻の橋」と呼ばれ、観光客に人気がある上士幌町のタウシュベツ川橋梁。
2024年は異例の事態に…。
これは6月14日の橋の状況です。
このおよそ2週間後の30日と比べると、橋の一部が崩落していることがよく分かります。
地元のガイドは。
「凍結がゆるむ春先の崩落と認識していたが、その流れは通じないな。いつ壊れても不思議ではないなと驚きました」(ひがし大雪自然ガイドセンター 河田 充代表)
これまでは雪解け時期の崩落はありましたが、この夏を前にした時期は初めてだということです。
豊かな森林資源を運ぶため、1937年に旧国鉄士幌線の上士幌・糠平間が開業。
渓谷を走るため多くのコンクリートアーチが造られました。
しかし、1987年に士幌線が廃線となりアーチ橋はその役目を終えました。
ただ、これらのアーチは2001年、北海道遺産に指定され、タウシュベツ川橋梁は大自然と調和した人気の観光地に。
「全体的な老朽化が深刻化している。アーチの崩落も近いのかな。まずいなという感じですね」(ひがし大雪自然ガイドセンター 河田 充代表)
橋の崩落は十勝沖地震で初めて確認されてから、2017年以降は数年ごとに起きています。
地元のガイドは、今回は長年の老朽化による自然崩落とみています。
一方でこれまで、橋の上に乗る人の姿が複数回確認されていて、地元のガイドは「危ないので、絶対に橋の上に乗らないでほしい」と注意を呼び掛けています。
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