7月1日、滋賀県米原市の県道沿いで雨の影響とみられる土砂崩れが起きました。

米原市は、127世帯313人に警戒レベル5の「緊急安全確保」を出し、直ちに命を守るよう住民に呼びかけています。

■素人判断はダメ 土砂災害には前兆あり「キキクル」の活用を 

自分の住んでいる地域は安全なのか、土砂災害の発生リスクを事前に知るために、片平敦気象予報士は『素人判断で大丈夫だと思わずに気象庁の「キキクル」というホームページを確認してほしい』と呼びかけています。

この「キキクル」で具体的にどういったことを知ることができるのか、土砂災害の前兆にはどのような種類があるのか、片平さんの解説です。

■雨が弱まっても地盤は緩んでいる 警報解除まで安全確保を

【片平敦気象予報士】
近畿地方では、これまで降った雨で地盤がかなり緩んでいるということで、大雨警報が発表されている地域があります。

雨の降り方が弱まってきているのに、『まだ大雨警報が出たままなんじゃないか』と思っている人もいると思うんですが、これまでの雨で地盤が緩んでいて、その大雨で土砂災害の危険性が高いということでまだ警報が出ています。

雨が弱まってきたとしても、警報が解除されるまでは安全な場所に身を置くように心がけて頂きたいんです。

■ピンポイントで危険度を表示 スマホやPCで「キキクル」と検索

警報は市町村ごとに基本的に発表されるので、市によって面積が広いということで、その市内の特にどこが危ないのかという情報が知りたい人もいると思います。

そういった情報がわかるのが、気象庁の「キキクル」(危険度分布)というホームページなんです。

パソコンやスマホで「キキクル」と検索するとすぐにサイトにたどり着けます。

『土砂災害』『浸水』『洪水』この3つの大雨災害が、今どこで危なくなっているのかというのを地図上に、色で表しているのが特徴です。

近畿地方もところどころ、黄色い表示が出ていて琵琶湖のあたり赤い表示のところもあります。(午後5時すぎ)

ここは特に警戒して頂きたいという地域で拡大して表示することも可能です。
同じ市内の中でも特にどこが危険かキキクルを使って確認すると、自分が住んでいる地域がどれくらい危ないかを確かめられます。

スマホでは、位置情報が活用できるのでぜひ活用してほしいです。

■土砂災害の前兆「腐った土の匂いがフワーっとしてくる」ことも

土砂災害には前兆があります。
斜面が家の近くにある人は、『小石がパラパラと転がり落ちてくる』ですとか、あとは、『水が急に斜面から湧き出してくる』ですとか、『逆に水が出ていた場所が止まってしまう』ことも土砂災害の前兆の可能性があります。

あとは、土の中で例えば隙間ができたりして、本来フタがされていて感じなかったような『腐った土の匂いがフワーっとしてくる』ですとか、こういう前兆があれば、土砂災害が発生する状況が迫っていることもあります。

ただ、前兆がないケースもあるので、キキクルなどを活用して、素人判断で大丈夫だと思わずに早めに安全確保して頂きたいです。

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