昨年12月に沖縄本島中部で16歳未満の少女を車で誘拐して同意なく性的暴行を加えたとして、在沖米空軍兵(25)がわいせつ目的誘拐と不同意性交の罪で起訴された事件で、那覇地裁が被告を保釈していたことが26日、分かった。現在は米側が嘉手納基地内で管理下に置いているという。同基地第18航空団の司令官ニコラス・エバンス准将が26日、県に電話で伝えた。識者は「証拠隠滅や逃亡の懸念がある」と指摘している。(政経部・嘉良謙太朗、社会部・城間陽介)

 エバンス氏は27日に県庁を訪れ、事件について改めて説明する予定で、県は厳重に抗議する。那覇地裁は被告の保釈の理由などについて「保釈手続きは非公開なので回答しない」とした。

 起訴されたのは、嘉手納基地所属の米空軍兵長の被告。日米地位協定に基づき、身柄は起訴後に日本側へ引き渡されたが、保釈金を払って保釈され、身柄は米側に移されたという。

 県によると、溜政仁知事公室長は、容疑者が国外逃亡しないよう身柄の管理を要請。エバンス氏は「裁判期間中は、基地外へ出られないよう関係者に指示し、米側が身柄を確保している」と述べ、パスポートも差し押さえたと説明した。

 起訴状や県警によると昨年12月24日、被告は本島中部の公園で初対面の少女に「寒いから車の中で話そう」などと声をかけて車に乗せ、基地外の自宅に連れ去り、16歳未満と知りながら性的暴行を加えたとされる。

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