窓の鍵をしっかり締め、さらに補助錠をつけることが重要だ(写真はイメージ)=東京都内で中嶋真希撮影

 広島市中区の53階建てマンションから16日、女児(3)が転落して死亡した事故。広島県警によると、居室のベランダに踏み台のようなものが置いてあり、女児が誤って手すりを乗り越え転落したとみられるという。消費者庁によると、気温が上がって窓を開ける機会が増える季節に事故が集中しているといい、同庁は「ベランダの手すりや窓の近くに踏み台になるものを置かないで」と注意を呼びかけている。

 東京消防庁によると、2019~23年の5年間で、2階以上のベランダや窓から転落して救急搬送された5歳以下の幼児は管内で計65人に上る。子どもだけで遊んでいる時に発生することが多く、月別では5月が最多となっている。同庁防災安全課は「窓を開けて換気する季節に事故が多くなる傾向がある」と指摘する。

 転落事故を防ぐには、どのような対策を取ればいいのか。消費者庁は子どもの見守りとあわせて、ベランダにごみ箱やプランターなど踏み台になるものを置かない▽エアコンの室外機は手すりから60センチ以上離して設置する――などを挙げる。子どもが窓の網戸ごと転落するケースもあることから、窓の近くにソファや棚などを置かないことも重要だという。

 また、子どもが勝手にベランダに出るのを防ぐため、窓の手の届かない位置に補助錠を付けることも効果があるとしている。【野原寛史】

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