東京大の学費引き上げ案に反対する学生の抗議デモ中に本郷キャンパス(東京都文京区)に警察官が駆けつけた騒動について、東大は25日、「抗議活動の排除を要請した事実はない」とする文書をホームページ上に掲載した。学生の侵入騒ぎがあったのは「安田講堂正面玄関以外の出入り口」とし、けがをしたとされる警備員については「全治約1週間」と明らかにした。
騒動は東大側と学生との意見交換会が開かれた21日夜に発生し、双方の説明が食い違っていた。文書では、冒頭で「SNS等で情報が錯綜(さくそう)している」とし、学生を排除するために警察を導入したという内容について「誤った情報」と指摘。通報は、学生らが学費値上げ反対や藤井輝夫学長との面会を求める抗議デモをしていた安田講堂正面玄関とは別の出入り口から学生を含む複数名が講堂内に侵入し、制止しようとした警備員がけがをしたことによるものと説明した。
警備員は打撲などにより、全治約1週間のけがと診断されたという。「夜分に許可を得ずに侵入するような行為は認められない」とした上で「引き続き、事実関係の調査を進め、必要な対応をとる」と記した。【井川加菜美】
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