詐欺の被害金をマネーロンダリングした疑いで、先月「リバトングループ」の役員ら12人が逮捕されました。
その後、この事件の『捜査』をかたって金をだまし取ろうとする詐欺電話が頻発しているということです。
■男性の携帯に『警視庁捜査二課の警察官』を名乗る男から電話
大阪府警によると、6月中旬、東京都に住む男性(40代)の携帯電話に、警視庁捜査二課の警察官を名乗る男から「あなたの口座が不正利用されている」と突然電話がかかってきました。
男が担当していると説明したのは「リバトングループ」のマネーロンダリング事件。
ペーパーカンパニーの口座を使って詐欺の被害金をマネーロンダリングした疑いで、5月、男ら12人が逮捕された事件です。
■『大阪府警の警察官』名乗る男に電話の相手が交代 ビデオ通話で話す
前出の警視庁捜査二課の警察官を名乗る男は、その後、大阪府警の警察官を名乗る男に電話を代わり、「話を聞きたい。府警ルームまで来るか、SNSでビデオ通話するかどっちがいい?」と聞かれた男性はビデオ通話を選択。
■『検事』を名乗る男登場「府警本部に来れば捕まる可能性あり」「口座作って資金をつくれば本部に行かなくてもOK」と2択を迫ってくる
すると、別の検事を名乗る男が登場し「資金の調査を行うために府警本部に行って説明するか?でも捕まる可能性がある」などと男性を脅した後、「捜査用の口座を作って資金を全て入れるか」と『府警本部に行かなくても済む』代案を示してきました。
ビデオ通話の際、画面には男らの姿は映っておらず、通話を代わる際にはドアをノックする音がしたり、「○○です。入ります」と声が聞こえたりと、巧妙に演技をしていたということです。
■直接『大阪府警本部』を訪れた男性 本物の警察官が詐欺だと気づく
一方、男性は口座に資金を移し替えるのではなく、直接府警本部を訪れる方法を選択。
府警本部を訪れた際、対応した本物の警察官が詐欺だと気づき被害は防がれました。
■「犯罪捜査の中で、別口座に現金を移させることはあり得ない」と大阪府警
今月に入ってから、このような「リバトングループ」の事件の捜査をかたる不審な電話が大阪府下で複数確認されていて、他府県では実際に現金を取られる被害が出ているということです。
大阪府警は「犯罪捜査の中で、別口座に現金を移させることはあり得ない。ビデオ通話を要求することもありません」と話し、電話を一度切って警察へかけ直すよう注意を呼びかけています。
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