加藤駿容疑者を乗せて大阪府警本部に入る捜査車両=大阪市中央区で2024年6月19日午後4時11分、小坂春乃撮影

 美容商品の販売契約に関してクーリングオフを説明しなかったとして、大阪府警は19日、名古屋市にある美容関連商品卸売業「BOS」の実質経営者、加藤駿容疑者(32)=同市港区=ら男性5人を特定商取引法違反(不実の告知など)容疑で逮捕した。府警は認否を明らかにしていない。

 逮捕容疑は2023年1~3月、同社から仕入れた化粧品を販売できる内容の契約を男女3人と締結。契約解除ができるクーリングオフ制度は適用されないと虚偽の説明をしたり、制度の記載がない契約書を渡したりしたとしている。契約者は市場価格より安価で商品を同社から入手し、第三者に売って利ざやを得られるとする仕組みだった。

 府警生活安全特別捜査隊によると、同社は客に原則99万円の「コンサルタント契約料」を支払わせ、転売のノウハウを提示。さらに人気が高い商品を転売できるとして、追加で30万~100万円を入金させていた。

 動画投稿サイトで無料セミナーへの参加を募り、契約者を増やしていた。会社が設立された22年10月から23年2月までに、同社は約1億円の利益があったという。【小坂春乃】

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