兵庫県の斎藤元彦知事ら県幹部を誹謗(ひぼう)中傷する虚偽の文書を作成し流布したとして、県が西播磨県民局長だった男性を解任した問題で、文書内で同県加西市の会社から知事に贈られたとされた「コーヒーメーカー」などについて、県産業労働部の原田剛治部長は16日、県議会常任委員会で受け取ったことを認めた。知事の関与は否定し、文書で指摘された後に会社に返還したと説明。文書ではほかにも、企業から知事への贈答品が挙げられているが、県は取材に、受領の有無について「調査中で回答を差し控える」としている。

常任委での原田氏の説明などによると、昨年8月に知事が加西市の会社を視察し、原田氏も同行。同社がコーヒーメーカーとトースターを渡そうとしたが、知事は断ったという。

だが翌日、原田氏は「兵庫県の商品を(知事に)PRしてほしい」と思い、同社に「自分宛てに商品を送ってほしい」と依頼。同社から商品が届いたが、秘書課と相談して返すことになり、開封しないまま倉庫で保管していたという。

原田氏は、「すぐに返却する予定だったが、失念していた。文書の内容を確認して、商品を返していなかったことに気付いた」と釈明。商品は3月末に同社に自身で持っていったとし、「軽い気持ちで受け取ってしまい、反省している」と述べた。

男性が作成した文書では同社からの贈答品について触れられており、常任委では議員から「知事は(文書を)事実無根としていたが、事実もあるのではないか」などと指摘があった。

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