15日、米ニューヨークのニューヨーク州地裁に出廷したトランプ前大統領(Jeenah Moon撮影、AP=共同)

米国の大統領経験者として初めて刑事裁判の被告となったトランプ前大統領。米メディアは15日の初公判での様子を追いかけた。

トランプ氏はこの日朝、自宅があるニューヨーク・マンハッタンの「トランプタワー」から、南へ約6キロ離れた州裁判所へ車で向かった。市内には、トランプ支持者と反対派の衝突などへの警戒から厳戒態勢が敷かれた。裁判所に到着したトランプ氏は集まった記者団に、自身への刑事訴追は「迫害」であり「米国への攻撃」だと従来の主張を繰り返した。

報道によると、トランプ氏は午前9時半過ぎに弁護士とともに入廷。判事を待つ間、ときおり笑顔で弁護士と言葉を交わした。

初公判では、陪審員の選定に関する手続きのほか、裁判で採用される証拠についても整理。米誌「プレイボーイ」の元モデルでトランプ氏と不倫関係にあったと主張するカレン・マクドゥーガルさんが証言することや、2016年大統領選の報道でトランプ氏と協力関係にあったタブロイド紙を審理で取り上げられることなどが決まった。

午後4時半過ぎ、裁判所を出たトランプ氏は記者団に、首都ワシントンの連邦最高裁で25日に行われる自身の「免責特権」に関する口頭弁論のために公判期日の変更を求めたが、判事に認められなかったことなどを批判。期日が重なるため「息子(三男バロン氏)の卒業式にも出席できない」と不平を述べた。(ワシントン 大内清)

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