京都府警が押収した「間人ガニ」のタグ(京都府警提供)

京都府京丹後市のブランドガニ「間人(たいざ)ガニ」を巡る産地偽装事件で京都府警は16日、間人ガニであることを証明するタグを同市の水産品加工販売会社「まるなか水産」取締役の中井満容疑者(42)=不正競争防止法違反容疑などで逮捕=に渡したとする同幇助(ほうじょ)容疑で、漁船関係者の女(56)=同市=を書類送検した。「15年くらい前からやっていた」と供述し、容疑を認めている。

書類送検容疑は今年1月、京丹後市内で「たいざガニ」などと記されたタグ1本を中井容疑者に譲渡したとしている。

府警によると、女は「見返りにカニを高く買ってもらっていた」などと話しているという。中井容疑者からの依頼を受け、年間約200本のタグを渡していたとみられる。

間人ガニは同市の間人漁港で5隻の小型底引き網漁船が日帰り操業で水揚げする。女はそのうち1隻の関係者だった。

また府警は16日、両罰規定を適用し、法人としてのまるなか水産を不正競争防止法違反などの疑いで書類送検した。

味や品質に優れる間人ガニは流通量も少なく「幻のカニ」と呼ばれ、1匹数万円で取引される。まるなか水産のホームページでは、東京や祇園の飲食店が取引先として紹介されていた。

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