潮風広場に設置されている旧国鉄の客車「オハフ33」

 北九州市門司区の和布刈公園の潮風広場に設置されている旧国鉄の客車「オハフ33」内の座席2脚をリサイクル業者が売却した問題が、13日の北九州市議会教育文化委員会で取り上げられた。市は売却先に返還を求めていく考えを示す一方で、関係者の処分は考えていないことを明らかにした。

 客車は2009年に小倉北区の勝山公園から潮風広場に移設。23年に地元事業者を中心に市門司港レトロ課を含む「めかりテラス実行委員会」がつくられ、客車のカフェへの改造と座席の撤去を決めた。実行委メンバーから座席の処分を依頼されたリサイクル業者が10脚をネットオークションに出品し、2脚を知人に売却した。

 13日の教育文化委で、市は「実行委員会内で座席を売却できない旨を口頭で確認したが、イレギュラーな状況が起こった」と釈明。確認内容を文書で残すなどの改善策を取るとした。一方、リサイクル業者は実行委メンバーではないとして、関係者の処分や実行委からの除名は考えていないと説明した。【伊藤和人】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。