石川町発注の工事の入札を巡り、事件は「官製談合」から「贈収賄」へ。
再逮捕された前町長の塩田金次郎容疑者は、数年前から業者への情報提供を繰り返し、見返りに瓶ビールなどを受け取っていたと見られている。

<42万円相当の瓶ビール>
3回目の逮捕となった、石川町の前町長・塩田金次郎容疑者。
令和元年度から令和4年度までの町発注の工事の入札で、建設会社の元社員の2人に秘密事項の設計額などを教え、見返りに合わせて42万円相当の瓶ビールなどを受け取った疑いがもたれている。
また警察は贈賄の疑いで、当時の志賀建設で入札を担当していた関根徳夫容疑者と添田保雄容疑者を逮捕。3人の認否については「捜査に支障がある」として明らかにしていない。
町民からは「恥ずかしい。我々が1票を投じた人なのに」「町のトップが逮捕では、町全体がだんだん沈んでいってしまう」との声が聞かれた。

<12件の入札で10回も?>
これまでに「町道116号線」の改良工事、「認定こども園」の用地造成工事、それぞれの入札を巡り逮捕・起訴された塩田金次郎容疑者など3人。
塩田容疑者は、この2件も含めて12件の入札で約10回に渡り、競争相手となる参加会社の情報や設計金額を2人に教え、謝礼として瓶ビールや缶ビール、お茶などを受け取ったとみられている。

<5年前から常態化か>
捜査関係者によると、この関係は5年前から常態化し、逮捕された2人が勤務していた当時の志賀建設は、他の業者より優位に入札を進めていたと見られている。
物品や情報のやり取りなどを、どのように行っていたか警察が全容解明に向けてさらに裏付けを進めている。

また石川町は、今回の逮捕受けて改めて「町民の信頼回復に取り組む」とコメント。入札制度を見直すために、有識者で構成する第三者委員会を設置する方針で、6月30日に新たな町長を選ぶ選挙を行う。

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