学校イメージ=ゲッティ

 群馬県みなかみ町の小学校で4日に実施された健康診断で、複数の児童が男性医師から下着の中をのぞかれたなどと訴えている問題で、同町教育委員会は7日夜、保護者説明会を開いて謝罪した。終了後、取材に応じた医師は児童の下着を引っ張って下腹部をのぞいたことを認め、「体の成長の具合を診るのに必要だった。触診はしていない」などと説明した。

 町教委によると、保護者からの質問が相次ぎ、説明会は約3時間に及んだ。保護者から「子供のことを考えてほしい」などという発言があり、医師は最終的に謝罪したという。医師は「この項目について保護者に説明していなかった。プロセスに手抜かりがあった」と述べた。

 健診はパーティションを設けて児童1人ずつ実施。養護教諭が立ち会い、女子児童については女性職員が補助に当たった。

 低学年から順に実施したが、下着を引っ張って視診する内容は昨年度はなかったため、養護教諭が複数学年の健診が終わった時点で医師に確認。終了後、改めて下腹部の視診の目的を尋ねたところ、医師は「思春期早発症に関わる内容」という趣旨の回答をしたという。養護教諭は校長に状況を報告した。別の職員から「健診後に泣いている児童がいた」という報告があったほか、触診を受けたと訴える児童も数人いたという。校長は4日夕に町教委に報告した。

 校長は、健診が始まる前に児童のプライバシーや心情に配慮するよう医師に依頼していたが、内容については簡単に確認するのみだったという。

 町教委は、触診の有無について調査するかどうかは「持ち帰って精査し、県教委とも相談して対応を考えたい」とした。【日向梓】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。