一見不可解な窃盗団の行動
愛知県あま市のドラッグストアに設置された防犯カメラの映像。5月20日午前2時過ぎ、雨が降りしきる中、1台の車が駐車場に現れた。
この記事の画像(19枚)降りてきたのは、防護服のようなものに身を包み、フードをかぶった4人組。
車から長いバールのようなものを取り出し、必死に店の扉をこじ開けようとするが、びくともしない。
強引にガラスを割り、店内へ侵入すると不可解とも思える行動に出る。
暗闇の中、入り口近くの商品棚には目もくれず、店の中央付近の棚へ一直線。
後から現れた2人も同じ場所へと向かう。
3人は持ってきたバッグに、その棚の商品を手当たり次第詰め込み始めた。
その頃、店の外では見張り役とみられる1人が、焦りからなのか右往左往する様子が防犯カメラに捉えられていた。
パンパンに膨れたバッグを持った3人は、出入り口まで急いで戻ると車に乗り込み、店を後に…わずか7分の犯行だった。
被害に遭ったのは、愛知、岐阜などで400店舗以上を展開するドラッグストアチェーンの「ゲンキー」。
彼らが脇目もふらず狙ったあの棚にはいったい何があったのか?
ゲンキー七宝下之森店・鶴見綾香店長:
3000~4000円台の高額化粧品が置いてある棚になっておりまして、そこがメインでやられてしまったかたちですね。(この店の被害額は)170万円ぐらいいってしまうんです。
犯人グループが狙ったのは、高額な化粧品のコーナーだった。
中には1万円を超える商品もあったという。
見通しがきかない閉店後の店内
閉店後の店内を再現してもらうと、想像以上に真っ暗になることがわかった。
Mr.サンデー取材班:
暗いな、何も見えないです。カメラのライトをつけてみましたが、3m先ぐらいまでは見えますが、その奥は暗くてよく見えません
防犯カメラ映像をよく見ると、犯人たちは頭に小さなライトを装着していた。
それでも、どこに何が置いてあるか、瞬時に見分けるのは難しいはずだ。
犯人が「ゲンキー」ばかり狙った理由
なぜ、犯人たちはそれができたのか?
ゲンキー七宝下之森店・鶴見綾香店長:
ほとんどの「ゲンキー」が同じようなレイアウトになっておりますので、入ってから、ここの通路に来てしまえば(高級)化粧品があるっていうのが犯人たちも分かっていたのかなと思います
実はこの5日後、別の系列店も窃盗団の被害にあっていた。
暗闇の中、店に侵入した犯人たちは迷うことなく、中央の棚へ…そこには、最初の店舗同様、高額な化粧品が並べられていた。
その後も系列店で同様の被害が相次ぎ、合わせて5店舗、被害総額は約500万円に上るという。
それにしても、犯人たちは、なぜ高級化粧品ばかりを狙ったのか?
ゲンキー七宝下之森店・鶴見綾香店長:
やっぱり一番最近多いのは転売のためかなとは思っておりますね。商品がない状態でお客様にも、たくさん迷惑をかけてしまっている状態なので、一日でも早く犯人捕まってくれるといいなと思っております。
(「Mr.サンデー」6月2日放送より)
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