「船乗り込み」で船上から手を振る中村梅玉さん(中央)=福岡市博多区で2024年5月30日午後3時10分、矢頭智剛撮影

 博多の初夏の風物詩「船乗り込み」が30日、福岡市博多区の博多川であった。博多座で開催される「六月博多座大歌舞伎」(6月2~17日)に出演する歌舞伎俳優の到着をお披露目する恒例行事で、川岸から多くの市民らが見守った。

 10隻の船に約120人が乗り、俳優の名前を染め抜いた色とりどりののぼりをはためかせながら、約800メートルを下った。船乗り込みは江戸時代から続く歌舞伎の伝統行事だが、現在見られるのは、博多と大阪の道頓堀川の2カ所のみ。

 今回の出演は、中村梅玉(ばいぎょく)さん(人間国宝)、中村扇雀(せんじゃく)さん、坂東弥十郎(やじゅうろう)さん、尾上松也さんら。川沿いからは紙吹雪が舞い、生のおはやしが鳴る中、「高砂屋」「音羽屋」などの掛け声が響いた。【上村里花】

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