福島県福島市のシンボル「信夫山」から、突如として上がった黒い煙。4月14日午後5時すぎ、花見客などで賑わうなか、山林火災が発生。幸いケガ人はいなかったが、出火の原因は分かっていない。
福島市の中心部に位置し、町のシンボルでもある信夫山。煙が確認されたのは、烏ヶ崎展望台の下、観音像などを参拝する登山者が行き来する細い山道の周辺だった。
近くの住民からは「火は下の方に見えていました。火柱ではなかったが、チラチラと見えていた」「焦げ臭いにおいが家まで漂ってきたので、びっくりした」「臭いとか結構ちょっと火も見えて」との声が聞かれ、心配そうに様子をうかがっていた。
急斜面での消火活動は難航。火は2時間燃え続け、約220平方メートルを焼いて消し止められた。
信夫山での山火事は、これまでにも繰り返されている。
2002年3月、信夫山の西側の斜面で出火。強い風にあおられ火は瞬く間に燃え広がり、ヘリコプターも使った大掛かりな消火作業が展開された。この時は、山林でたき火の跡が見つかり、これが出火の原因だった。
4月15日に行われた現場での調査。周囲の火の気がないことから、タバコの不始末なども含めて警察と消防が詳しく原因を調べている。
大規模な山火事となった場合、景観だけでなく動植物への影響も懸念される。
春は特に山に入る人が多く、一年の中でも山火事が集中する時期で4月15日も南相馬市と郡山市で林野火災が発生した。外での火の取り扱いには、十分に注意を。
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