前線を伴った低気圧の影響で、愛媛県内は『5月としては記録的な大雨』に見舞われました。
まとまった雨雲は抜けましたが、松山地方気象台は雨の強かった地域で引き続き土砂災害への注意を呼びかけています。


28日午前8時半ごろの愛媛県宇和島市です。
強い雨が、通学や通勤する人たちの傘を叩きます。

28日の県内は、低気圧や前線に向かって温かく湿った空気が流れ込んだ影響で、大気の状態が不安定になり、各地で雨となりました。

今治市で午前2時25分までの1時間に30.5ミリの激しい雨が降ったほか、26日午後11時の降り始めから28日午後4時までに降った雨の量は、●石鎚山成就社で248ミリ●東温市上林で187ミリ●松山で168.5ミリなど、東予・中予の各地では「平年の5月1カ月分の雨」が一気に降りました。

気象台は、28日午後も、今治市や宇和島市など4つの市町に土砂災害警戒の大雨警報を出していましたが、午後6時前に解除しています。

久保 柊馬記者:
「松山市西堀端です。きのうから降り続いた雨によってお堀の水は手で触れられそうなほどまで水位が上昇しています」
5月としては記録的な大雨に、堀の松の木も水に浸かっています。

また、重信川でも増水した濁流が橋げたに激しくぶつかっていました。

この雨で、JRは朝から予讃線の松山~宇和島間などで一時運転を見合わせていましたが、安全が確認されたとして順次再開してます。

また県のまとめによりますと、今治市で住宅1棟が床下浸水したほか、宇和島市と今治市で小中学校25校が臨時休校、28校で下校時間を早めるなどの措置をとりました。

砥部町の住宅でも、床下浸水の被害が発生しました。
田中日南子記者:
「あちら住宅横の水路からあふれ出した水が、このようにすごい勢いで道路まで流れ続けています」
被害にあった住民:
「この辺まで(水が来た)。(床下)10センチくらい。いま水は引いたけど、土砂が一緒に(流れてきた)」
住民によりますと、流れ出た土砂が水路に詰まり水があふれて住宅に流れ込んだとということで、消防団が土のうを積んで対応していました。

まとまった雨雲は、愛媛県内の上空から抜けましたが、気象台は先月の地震で揺れの大きかった地域などは土砂災害が起こりやすいため、引き続き注意を呼びかけています。

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