福岡県北九州市で、空き家となっている市営住宅から「給湯器」が盗まれる被害が相次いでいます。
一体、誰が何の目的で盗みを繰り返しているのでしょうか?
4月9日、北九州市八幡西区香月西の住宅街に住む女性から、ガスの供給事業者に通報がありました。
◆女性からの通報
「空き住戸の給湯器がなくなっているみたい」
狙われたのは空き家となっている「市営住宅」でした。
記者が現場を訪れてみるとー
◆TNC記者
「給湯器がなくなっているのが確認できます。電源コードも切断されています」
市営住宅を管理している市の住宅供給公社によると、市営住宅の室外に取り付けられていた給湯器、合わせて12台がなくなっていました。
付属の配管は工具で外され、配線は刃物のようなもので切断されていました。
◆北九州市 住宅整備課 崎田禎之 課長
「プロでしょうね、知らないとできませんもん。普通、我々でもガスは怖くて扱えない。『切ってドカン!』もあり得るでしょ。それはちょっと怖いので」
突如として市営住宅から消えた12台の給湯器ー。
周辺の住民たちの間にも不安が広がっています。
Q.給湯器が盗まれたと聞いたが…
◆近隣住民
「え、そうなんですか?あれ、盗まれたあと?びっくりしますね。何が目的?部品か何かを盗るんですかね」
◆近隣住民
「2カ月前はあったんですけど、4月になってからなくなっています。強盗とか来たら怖いなって」
いったい誰が何の目的で給湯器を盗んだのでしょうか?
実は、給湯器の窃盗被害はいま、全国で相次いでいます。
千葉県では市原市の集合住宅などから7台の給湯器を盗んだ疑いで、4月5日、37歳の無職の男が逮捕されました。
逮捕された男は警察の調べに対し、「お金に困っていた。100台から150台以上盗みました」と容疑を認めているということです。
いま「給湯器」が狙われる背景について、専門家は、転売目的での窃盗を指摘しています。
◆日本空き家管理士協会 山下裕二 代表理事
「4月に入っても、埼玉県や千葉県で同様のニュースが出てましたね。銅とか真ちゅう、そういったものの値段が高いので、給湯器の中をばらして、金属を取っているというのが多いのでは。空き家の数は右肩上がりで増えているので、今後こういったケースは増えてくるのでは」
北九州市は、八幡西区の市営住宅での被害について、すでに警察に届け出ていて、警察は窃盗事件として犯人の行方を追っています。
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