夏の日差し=東京都内で、米田堅持撮影

 電気料金の高騰でエアコン冷房の利用をためらうかもしれない――。パナソニックが今夏のエアコンの利用意向についてアンケートしたところ、計43%の人が「利用を我慢したい」と回答した。一方で、今夏は記録的な高温だった2023年同様に高温になる可能性があり、家庭でのエアコンの利用機会は増えそうだ。節電しながらどのようにエアコンを使えばいいのか。

 家庭向け電気料金を巡っては、政府が物価高対策で23年1月に始めた補助金が24年5月に終了する。6月使用分(7月請求)の料金は大手電力全10社で値上がりする見通しで、特に関西電力と九州電力では前年同月比で約4割上昇する。

 パナソニックは5月8~12日、エアコンを所有する全国の20~60代の男女555人を対象にアンケートした。電気料金値上げに伴う家計への負担について「とても感じる」「やや感じる」と回答した人の割合は計81%に上った。今夏の冷房の利用意向については「かなり我慢したい」が10%、「やや我慢したい」が33%という結果になった。

 24年は全国的に気温が高い傾向が続いている。24年4月の日本の平均気温は、4月の平均気温として過去最高を記録した。エアコンの使用率も高まっており、同社のエアコン「エオリア」使用者のデータによると、東京都の4月末の冷房利用率は前年同期比9ポイント増の28%だった。

 気象庁は5月21日に発表した3カ月予報で、6~8月は全国で平年よりも気温が上昇すると予測する。

 パナソニックは節電しながら効率的にエアコンの冷房を活用する工夫として、▽設定温度を下げ過ぎずに風量を上げる▽風量は「微風」ではなく「自動」を使う▽窓からの日差しを遮断する▽サーキュレーターを併用する▽フィルター掃除をする▽室外機周辺もきれいにする――を挙げている。【妹尾直道】

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