大阪市のコンビニ2店舗が情報を共有し合い、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、大阪府鶴見警察署から店員と店長に感謝状が送られました。
感謝状が送られたのは、大阪市のローソンで働く田井あかねさん(51)と西田まいさん(43)です。
■「これはアカン」ローソン店員が警察に通報
警察によると、先月8日、ローソン今福鶴見駅東店に80代の女性が来店。
アルバイト店員の田井さんらに「アップルカードって何?友達に会うんやけどアップルカードでポイントを買わないとメールを送れないらしい」と声をかけました。
【ローソン今福鶴見駅東店 アルバイト田井あかねさん(51)】「会ったことのない友達だとおっしゃって。画面を見せてもらったら『10万円分必要』というようなことが書いてあって、これはアカンなと」
男からLINEで高額なプリペイドカードを購入するよう指示されていたため、詐欺ではないかと気づいた田井さんらが警察に通報したということです。
■「買ってはダメですよ」情報共有していた別のローソンの店長
被害は未然に防がれたと思われましたが、女性はこれが詐欺の手口であると信じられず、男とのやり取りを続けていました。
先月24日、女性がローソン横堤三丁目店に来店し、5000円分のプリペイドカードを購入しようとしたところ、疑念を抱いて声をかけたのが店長の西田さんです。
使用目的を尋ねたところ、女性は「両親を亡くしたという男にメールを送るのにポイントがいる」と答えました。
【ローソン横堤三丁目店 西田まい店長(43)】「今福鶴見駅東店は近所なので、普段から特に情報共有をしていて、たぶんこの人やろうなと。『前のお店でも断られましたよね。買ってはダメですよ』とお伝えして」
田井さんと西田さんは、見回りに訪れる警官から高額なプリペイドカードを購入させる詐欺の手口について度々話を聞いていて、普段から意識していたということです。
■鶴見警察署 去年1年で28件 計4300万円の特殊詐欺被害発生
鶴見警察署では去年1年間で28件、あわせて4300万円の特殊詐欺被害が起きていて、注意を呼びかけていました。
杉野敏計署長は「地域ぐるみで犯罪の未然防止に取り組んでいただき頼もしい。鶴見警察署として引き続き啓発活動に取り組んでいきたい」と話しています。
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