東京電力福島第一原子力発電所の事故で、京都府に避難した人たちが、国と東京電力を訴えた裁判の控訴審が22日に結審しました。

福島県や千葉県など、ほとんどが避難指示区域以外から京都府に避難してきた166人は、国と東京電力に原発事故への責任を問い、約8億4000万円の損害賠償を求めています。

1審の京都地裁は、原告110人について国と東京電力の責任を認め、合わせて1億1000万円の支払いを命じる一方、一部については訴えを退けていました。

双方が控訴した裁判は6年続き、22日の意見陳述では、原告の女性が避難しなかった娘から「『本当は一緒に避難したかった』と泣きながら言われました。申し訳なかった」と、涙ながらに語りました。

原発避難者をめぐる裁判では、2022年、最高裁判所が国の責任を否定する判断を示して以来、各地で同じような判決が言い渡されています。

【原告 齋藤夕香さん】「(国の責任を)認めてほしいです。絶対認めてほしいです。『私たちが責任をもって変えていかないといけない』という思いも入っているつもり」

裁判は22日で結審し、判決は12月18日に言い渡されます。

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