死刑判決が確定している袴田巌さんのやり直しの裁判で、22日午後、検察側は死刑を求刑した。

裁判が続く静岡地裁前から、テレビ静岡・弦間彩華アナウンサーが中継でお伝えする。

袴田巌さんは、意思の疎通が難しいとして出廷を免除され、代わりに姉のひで子さんが裁判に参加している。

検察が死刑を求めた際のひで子さんの表情ははっきりとは見えなかったが、これまでの裁判での弁護団とひで子さんが時折談笑するような雰囲気とは違い、やや緊張した面持ちがうかがえたという。

1966年、当時の静岡・清水市で一家4人を殺害したなどとして、死刑判決が確定した袴田巌さんのやり直しの裁判は、2023年10月から始まり、15回目の22日、すべての審理が終了する予定。

最大の争点で、有罪の決め手とされる「5点の衣類」について、検察側は「犯行着衣に合理的な疑いはなく、ねつ造は非現実的」などと主張したうえで、あらためて袴田さんを死刑とするよう求めた。

現在、裁判は5点の衣類を「ねつ造」だと指摘し、無罪を求める弁護側の最終弁論が行われている。

その後、袴田さんの姉・ひで子さんが意見を述べて、やり直しの裁判の審理は終了する。

法廷内で、ひで子さんがどんな言葉を口にするか注目されている。

──袴田さん側は検察側の死刑求刑について、どのように受け止めている?

弁護団や支援者は再審開始後、検察側に一貫して有罪を立証することすら放棄するべきだと主張してきた。

ただ、検察側はやり直しの裁判でずっと有罪の立証を続けており、弁護団も死刑の求刑は予想していた。

そのため、実際に死刑が求刑された際は淡々と受け止めている様子だった。

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