水に関する問題について専門家らが話し合う「世界水フォーラム」がインドネシアで始まり、天皇陛下は開会式に英語でビデオメッセージ形式で基調講演された。

長年水についての研究を続けている陛下は、インドネシアのジョコ大統領からの願い出を受け「繁栄を分かち合うための水」というタイトルで基調講演を行い、去年訪問されたインドネシアの治水事業を紹介された。

また、「In Japan,a large-scale earthquake and tsunami hit the Noto on January the 1st.(日本でも、今年の1月1日に能登半島を中心とする北陸地方で大規模な地震・津波被害が発生しました)」と能登半島地震を例に出し、断水や衛生問題など自然災害における水の課題を挙げ、「気候変動に適応し、水災害に立ち向かうためには、科学技術の更なる進展と多くの関係者の育成が不可欠」と述べられた。

陛下は即位前、各国で開催された「世界水フォーラム」に出席を重ねられていた。

20分以上にわたるビデオでは、以前能登で自ら撮影された「白米千枚田」の写真も交え、被災後の変化を説明し、「歴代の世界水フォーラムにより紡ぎ出された水についての議論が、このバリのフォーラムで更に深められ、水を通じて、誰一人取り残されない繁栄の実現につながっていくことを願っています。そして、私も皆さんと一緒に、水についての関心を持ち続けていきたいと思います」と結ばれた。 

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