福岡高裁宮崎支部、宮崎地裁、宮崎家裁=宮崎市で、吉田航太撮影

 教え子ら7人に睡眠導入剤入りの飲食物を摂取させて性的暴行したとして、準強制性交等罪などに問われた都城高専(宮崎県都城市)の元技術職員、津浦洋一被告(59)に対し、宮崎地裁(船戸宏之裁判長)は20日、懲役23年(求刑・懲役30年)の実刑判決を言い渡した。

 津浦被告は2015年7月~23年3月、教え子を含む当時10~20代だった女性7人に睡眠導入剤入りの飲食物を口にさせて抵抗できない状態にし、計11回にわたり性的暴行したとして起訴された。津浦被告は起訴後の23年5月、同高専から懲戒解雇された。

 検察側は公判で被告自身が性的暴行の様子を撮影した動画データが多数存在しているとして「起訴分以外にも多数の犯行に及んでいたことは明白」と常習性を指摘。「教え子である被害者らの絶対的な信頼を逆手に取り、陵辱の限りを尽くした」と非難し、有期刑の上限である懲役30年を求刑していた。

 一方、弁護側は懲戒解雇されるなど社会的制裁を受けたとして、寛大な判決を求めていた。【塩月由香】

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