日本復帰から52年となった沖縄で基地負担の現状を問う「5・15平和行進」が18日、宜野湾市内で開かれた。参加者は二手に分かれて米軍普天間飛行場の周囲を行進し、復帰から半世紀を経ても解決しない基地問題や平和について考えた。主催者発表で2190人が参加。行進後は「平和とくらしを守る県民大会」が開かれ、基地のない沖縄と戦争のない世界の実現を訴え、大会宣言を採択した。(政経部・國吉匠、社会部・末吉未空)
行進では宜野湾市役所から南北のコースに分かれて出発。県民大会の会場となった同市立グラウンドまで約3時間かけて歩いた。
南コースは、2004年に米軍ヘリが墜落した沖縄国際大前を通過。事故で焼け焦げたアカギの木の前を通り、20年前に起きた事故を記憶に刻み直した。
北コースは普天間飛行場の野嵩ゲートや大山ゲート沿いを行進。「普天間の爆音を止めろ」「辺野古新基地建設反対」などとシュプレヒコールを上げた。
県民大会には、行進の参加者ら約2300人(主催者発表)が集った。
登壇した玉城デニー知事は、復帰から52年たった今も重い基地負担があることに言及し、「戦争の記憶を風化させず、沖縄戦で得た教訓を正しく次世代に伝える。平和を希求する沖縄の心を世界に発信していきたい」と述べた。
実行委員会の幸地一共同代表は「沖縄だけではなく、日本が戦争の危機にさらされている。警鐘を鳴らしていかなければならない」と強調。
フォーラム平和・人権・環境の染裕之共同代表は辺野古新基地建設に触れ「沖縄の民意を無視して国が国策を強行していいというのならば、何のための地方自治なのか」と訴えた。
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