千葉県警船橋東署の勝又憲彦署長から感謝状を受け取る託見薫歩さん(手前左)=船橋市で2024年5月16日午後1時59分、林帆南撮影

 千葉県警船橋東署は16日、遮断機が下りた踏切で立ち往生していた高齢男性を助けた看護師、託見薫歩(かほ)さん(22)=白井市=に感謝状を贈った。託見さんは「とにかく助けたいという気持ちしかなかった」と振り返った。

 同署などによると、4月16日午後7時45分ごろ、船橋市内の踏切内で立っていた80代男性を帰宅途中で歩いて通りかかった託見さんが発見。遮断機が下り始めたが、男性は立ち尽くしたままだった。

 周囲には他に通行人がおらず、託見さんは「自分が助けなきゃ」と感じたという。自身の安全を確認しつつ、遮断機をくぐって男性を連れ出した。

 男性は救出後、「帰りたい」と言ったものの、住所を伝えられない様子だった。託見さんは「案内人を呼びます」と声を掛け、近くの交番に連絡。警察官が来るまで一緒に待ち、男性は無事、帰宅できたという。

 贈呈式で同署の勝又憲彦署長は「勇気を振り絞って実行してくれたことに感謝したい」とたたえ、託見さんは「救うことができて素直にうれしいです」と笑顔で話した。【林帆南】

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