中古車販売店の従業員の男が、客から受け取った現金を着服する一部始終を防犯カメラがとらえていた。

テーブルを挟み、商談する客と従業員は、客から現金を受け取ると、デスクに置かれた資料の下に現金をさりげなく隠し、しゃがみ込みながら、先ほど隠した現金を封筒に入れた。

この映像が撮影されたのは、大阪・松原市にある中古車販売店で、映像が撮影された2023年11月当時、従業員だった34歳の男は、車の購入代金として受け取った現金20万円を着服した業務上横領の疑いで、14日に書類送検された。

被害にあったBODY SHOP TAKAIの高井昭孝社長は、2023年のゴールデンウィークごろから男に怪しげな点が見られたとし、「羽振りが良くなっていたから、おかしいなと。生活がすごく派手に見えて、旅行もよく行くし、何でやろうっていうのがあった」と振り返る。

防犯カメラには、奥のデスクが映らないように角度を変更する男の不審な行動も記録されていた。

また、車の代金を受け取った書類にも、男が着服した形跡が残されていた。それは、手書きで書かれた「スミ」という文字。

社長は代金受け取り済みのしるしとして「スミ」と書いていたが、男が着服するために書いたとみられている。

社長が書いた覚えのない筆跡の違う書類は、事務所内から約40枚見つかっていて、その代金も男が着服した可能性があるという。高井社長は「900万円という赤字が出てます。許せないですね」と憤る。

社長によると、被害額は合わせて900万円ほどにのぼり、警察の調べに男は、「お客さんから自動車販売代金として預かった金を着服したことに間違いありません」と、容疑を認めている。

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