長崎原爆の日(8月9日)に長崎市が開く平和祈念式典にウクライナに侵攻するロシアと、同国を支援するベラルーシの駐日大使を招待するかについて、鈴木史朗市長は16日、「ぎりぎりまで状況を見ながら検討したい」と述べた。市は2022年から2年連続で出席者の安全確保を理由に両国の招待を見送っている。鈴木市長は月内に判断する方針。
鈴木市長は「事態の改善が今のところ見られない。23年と同様の状況であれば、不測の事態が生ずることも懸念されるため、招待できないということになる」と語った。パレスチナ自治区ガザ地区を攻撃するイスラエルを招待するかについては「全ての駐日大使を招待の対象にすることが前提だ」などと述べ、態度を示さなかった。
広島市は4月17日、8月6日の平和記念式典にロシアとベラルーシの代表を招待しない一方、イスラエルについては「(攻撃への)世界各国の判断が定まっていない」として招待する方針を表明。市民団体などからイスラエルの招待を批判する声が上がっている。
長崎市の式典は8月9日午前10時45分から平和公園で開き、一般席約1000席(事前申込制)を設ける。屋内会場として原爆資料館ホールと出島メッセ長崎に計約3000席を用意する。【尾形有菜】
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