2023年7月、鹿児島市で父親の腹部などを刃物で刺して殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われている男の裁判員裁判の初公判が開かれ、男は「殺すつもりはなかった」と述べ、起訴内容を一部否認しました。

殺人未遂の罪に問われているのは、鹿児島市の無職、西牟田秀明被告です。

起訴状などによりますと、西牟田被告は2023年7月、食卓用ナイフを加工した刃物で、同居する父親の腹部などを複数回突き刺して殺害しようとしたとされています。

父親は全治1カ月の重傷でした。

15日の初公判で西牟田被告は、「父親を殺すつもりはありませんでした」と述べ、起訴内容を一部否認しました。

裁判では、殺意の有無が主な争点となっていて、検察側は冒頭陳述で、父親と口論になったことで自室にあった刃物を持ち出し、居間にいた父親の腹部などを複数回突き刺したと指摘し、被告には殺意があったと主張しました。

一方、弁護側は、「酒に酔った親子のけんかがエスカレートしてしまった事件で、殺意はなく、父親も後遺症はなく、厳罰は臨んでいない」などとして、殺人未遂罪ではなく傷害罪が適用されるべきと主張しました。

裁判は5月21日に結審し、5月28日に判決が言い渡される予定です。

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