神職が「飛梅」の木を竹で揺すって落とした梅の実=福岡県太宰府市で2024年5月15日午前9時15分、長岡健太郎撮影
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 太宰府天満宮(福岡県太宰府市)で15日、神木の「飛梅(とびうめ)」の枝を揺すり、実を集める神事「飛梅ちぎり」があった。

 神事では狩衣(かりぎぬ)姿の神職が飛梅の枝を竹ざおで揺らすと、ポトッ、ポトッと音を立てて実が落ちて、巫女(みこ)が丁寧に拾った。集まった43個の実は仮殿に奉納され、種は特別な一生一代の「飛梅御守」として、初穂料10万円で授与される。

 神職の竹内日奈恵さん(24)は「お守りを受けられた方がより幸せに1年間を過ごせるように心を込めて奉仕しました」と話した。

 境内にある約200品種6000本の梅の木も、約1週間をかけて職員総出で実を集め、梅干しにして11月1日から参拝者に授与される。

 飛梅は、京都から太宰府に左遷された菅原道真が「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」と詠み、道真を慕った梅の木が一夜で都から太宰府まで飛んできたという伝説で知られ、現在大改修中の本殿の向かって右側にある。【長岡健太郎】

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