大分市の日本製鉄九州製鉄所大分地区=2019年12月4日、本社ヘリから

 14日午前11時ごろ、大分市西ノ洲の日本製鉄九州製鉄所大分地区の工場の溶鋼鍋から、人骨とみられるものが複数見つかった。工場では当時、男性社員(30)の行方が分からなくなっており、大分県警大分中央署は身元の確認や男性との関連も調べている。

 同署によると、同日午前7時5分ごろ、製鉄所の関係者から「会社に来ていた男性従業員の姿が見えなくなった」と110番があった。従業員らが捜したところ、溶けた鋼の入った溶鋼鍋内に人骨らしきものが複数浮いていたという。鍋内の温度は1000度以上に達するため、温度がある程度下がった状態になってから近づいて確認した。

大分市の日本製鉄九州製鉄所大分地区=2019年12月4日、本社ヘリから

 溶鋼鍋は溶かした鋼の成分を調整するためのもので、直径約5メートル、深さ約4メートル。男性は13日午後7時から、鉄の精錬作業を担当していたという。日本製鉄は毎日新聞の取材に「当時の状況や作業内容を確認している」とコメントした。【山口泰輝】

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