LRT沿線地域でスポーツを活用したにぎわいのあるまちづくりを推進するため、宇都宮市スポーツ振興財団は宇都宮ライトレールと包括連携協定を結んだ=宇都宮市で2023年8月、池田一生撮影

 次世代型路面電車(LRT)の沿線地域を中心に、スポーツを活用したにぎわいのあるまちづくりを推進するため、宇都宮市スポーツ振興財団は宇都宮ライトレールと包括連携協定を結んだ。LRTに乗車し沿線のスポーツ施設でのイベントに参加した際の特典や、コラボ商品の開発など協働で取り組んでいく。

 同沿線には市が管理運営するブレックスアリーナ宇都宮(同市元今泉5)、清原体育館や清原球場(同市清原工業団地)などがあり、LRT開業以来多くの乗客が訪れている。市が策定した「スポーツを活用したまちづくり推進ビジョン」内で、LRT沿線地域を「東部スポーツウェルネスライン」と名付け、注力している。

 昨年11月、清原中央公園などで開かれた宇都宮マラソン大会時には、市は記念グッズとしてLRTのイラストのクッションを作製、同社はLRTの臨時便を運行するなど協力してきた。さらに協力して地域の活性化につなげようと、初めて協定を締結することになった。

協定に調印した宇都宮市スポーツ振興財団の青木雄一理事長(右)と宇都宮ライトレールの高井徹社長=2024年5月9日午前11時23分、松沢真美撮影

 協定では、スポーツを通した地域の魅力向上と活性化▽誰もがアクセスできるスポーツ環境の充実▽各事業に係る情報発信――について連携する。

 今年度は、恒例の宇都宮マラソン大会や初開催の「ティラノサウルスレース(着ぐるみレース)」などで、記念乗車券発行やコラボ商品の配布、相互販売などを予定している。また、ラッピング車両の運行情報やイベント情報などを相互に発信していく。

 調印式で同財団の青木雄一理事長は「LRTには無限大の可能性がある。協定でスポーツの持つ力を最大限に引き出し、より魅力ある宇都宮にしたい」とあいさつ。同社の高井徹社長は「日常的に情報交換し相互に協力を深めたい。LRTの持つバリアフリー、ゼロカーボンなどの特徴を生かし、協定を機に地域活性化に貢献していく」と話した。【松沢真美】

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