「紀州のドンファン」と呼ばれた和歌山県の資産家の男性が殺害された事件で、元妻が逮捕されてから3年が経ちました。
その元妻が事件前に別の男性から金をだまし取った詐欺罪での初公判が10日午後始まりました。
■「彼は私の体をもてあそぶために(現金を)払った」
須藤早貴被告(28)は、2015年から2016年にかけて3回にわたり、札幌市の当時61歳の男性に海外留学の準備金が必要などと言い、現金あわせておよそ3000万円をだまし取った罪に問われています。
10日に始まった裁判で須藤被告は起訴内容について「確かに私が金を受け取ったことは事実で嘘はつきましたが、それを分かった上で彼は私の体をもてあそぶために払ったと思っています」と話し、弁護側は「被害男性は、錯誤に陥ったわけではなく、ホステスだった被告と性的接触や心理的支配感を得たいがために、金を振り込んだ」と主張、詐欺罪について争う姿勢を見せました。
一方検察側は、「被告の発言で被害男性が錯誤に陥り、金を振り込んだ」と主張しています。
■資産家の夫を殺害した罪で起訴
須藤被告は、この事件の2年後に和歌山県田辺市の自宅で夫だった資産家の野崎幸助さん(当時77)に、覚醒剤を摂取させて殺害した殺人などの罪でも起訴されました。
野崎さんは2018年に55歳年下の須藤被告と結婚、金融業などを営み、総資産は50億円とも言われていました。
須藤被告は野崎さんとは別の男性から金をだまし取った詐欺事件の当時19歳でしたが、社会的関心の高い殺人事件の被告人として、すでに実名報道されていることなどから、実名で報道します。
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