八十二銀行と子会社の長野銀行は退職者を組織化し、再雇用などにつなげる「アルムナイ制度」を始めた。関係者のみが閲覧できるウェブサイトを立ち上げ、元行員に会員登録を呼びかける。退職後も関係を保ち続けることで銀行に戻りやすくし、外部で培った経験を銀行業務に生かしてもらう。2026年の合併を見据え、両行で共同運営する。

人材情報大手のマイナビが提供する、アルムナイ(卒業者)向けのコミュニティー運営サービス「YELLoop(エーループ)」を導入した。例えば新たに事業を始める元行員が他の参加者からアドバイスを得るため、チャット機能で交流するなどの使い方ができる。元行員の取り組みに対し、銀行側から金融サービスをはじめとする各種支援策を提供するといった展開も想定している。

サイトでは再雇用の情報なども定期的に発信する予定だ。八十二銀の人事担当者は「アルムナイを人的資本として捉えていることを発信したい」と狙いを説明した。ただ「短期的に人が採用できるとは考えていない」としており、コミュニティーを通じて中長期にわたる関係を築き、再雇用につなげたい考えだ。

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