日銀が18日発表した2024年7〜9月期の資金循環統計(速報)によると、9月末時点の家計の金融資産残高は6月末に比べて1.5%減の2179兆円だった。前四半期末からの減少は8四半期ぶりだ。
株式相場が下落したことや、円高が進行し外貨資産の円換算額が低下した影響が響いた。株式等は6月末比5.2%減の285兆円、投資信託は6月末比2.2%減の125兆円だった。
前年同月末比は2.8%で7四半期連続で増加した。投資信託や株式等の保有残高の伸びが寄与した。投信は23.3%増の125兆円、株式等は7.2%増の285兆円だった。
現預金は前年同月末比0.3%増の1116兆円だった。ただ現金は3.1%減の102兆円で過去最大の下げ幅となった。キャッシュレス決済が進んだことで現金を手放す動きが進んでいる。保険・年金・定型保証は540兆円で横ばいが続いている。
構成比の内訳をみると、現預金が51.2%、保険・年金・定型保証が24.8%、株式等が13.1%、投信は5.8%だった。
市場全体に占める国債の保有割合(国庫短期証券を除く時価ベース)は、日銀が52.6%と高水準が続く。日銀は8月から国債買い入れ額を四半期ごとに4000億円ずつ減額している。
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