金融庁

金融庁は、金融機関が融資や事業管理で使うモデルが適切に運用されているかを評価するモニタリングレポートを発表した。3メガバンクなど大手金融機関7社が対象で、モデルの監視や定期的な見直しなどに必要な体制整備が進展していると評価した。子会社や海外事業までを含めた包括的なモデル管理については未整備な部分もあると指摘した。

モデルは、融資や運用、シナリオ分析などで金融機関が活用している。メガバンクは1000を超えるモデルを運用し、間違った前提情報や運用体制ではリスクが生じる。金融庁は、モデル運用に伴うリスクをチェックする原則を2021年に公表しており、今回初めて原則を適用する金融機関の取り組み状況をまとめた。

モデル運用に際しては、専門人材の不足が見られるほか、海外事業や子会社まで含めた包括的なモデルリスクの管理が行き届いていない部分も見つかった。将来的には生成AI(人工知能)をモデル構築・運用に活用する金融機関が増えることが想定される。AIが誤った情報でモデルを構築してしまうといったリスクへの監視の必要性を指摘した。

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