実質金利 見かけの金利(名目金利)から物価変動の影響を除いた金利水準。国債の利回りや銀行預金の金利など、身の回りにある実際の金利水準から予想される物価の変動率を差し引いて算出する。例えば、名目金利が3%で物価上昇率が2%の場合、実質金利は1%になる。

実質金利がプラスの場合は預金や投資の価値が増える。マイナスの場合は金融機関にお金を預けて利息が増えるペースを物価が上がるスピードが上回り、お金の価値が目減りする。日銀は2024年3月の金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除し、7月に政策金利を0.25%に引き上げることを決めたが、実質金利は依然マイナス圏で推移している。

日本の実質金利は世界の先進国と比べて著しく低い。東短リサーチの加藤出社長の分析によると、2%台の米国や英国と比べ、日本はマイナス2%程度に沈んでいるという。日銀は金融政策運営を判断するうえで、実質金利の動向にも注意を払っている。

【関連記事】

  • ・植田総裁、利上げ「賃金・米国見極め」 データ想定通り
  • ・日銀総裁「一段の円安、リスク大きい」 政策変更で対応も
  • ・植田氏一問一答、非伝統的政策「利下げの代替にならず」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。