ちゅうぎんフィナンシャルグループ(FG)は環境や社会の課題解決に向け、12月に200億円の劣後債を発行する。創業支援や事業承継のファンドのほか、再生可能エネルギーを導入する企業への投融資などに活用する。自己資本比率を高め、融資能力の強化につなげる。

主幹事は野村証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が担う。償還期間は10年で、機関投資家向けと個人投資家向けに各100億円ずつあてる。個人向けは1.6〜2.2%の利率を仮条件として、傘下の中銀証券や中国銀行で販売する。

劣後債は一定の制限のもと自己資本に算入できるため、自己資本比率の低下を抑えながら資本を増強できる。ちゅうぎんFG連結の総自己資本比率は2024年9月期に13.67%で、比率を維持する場合、地元の企業向けの投融資残高は2000億円程度増やせる。

調達した資金は中国銀を通じ、環境負荷に配慮した建物「グリーンビルディング」への投融資や病院の設備投資などに役立てる。支店に太陽光パネルを設置するなど環境対策にもあてる。

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