連携協定を結んだ(左から)NTT東日本の後藤高宏岩手支店長、紫波町の熊谷泉町長、岩手銀行の菅原和宏取締役、NTT-MEの松田秀史副社長(29日、紫波町役場)

NTT東日本と全額出資子会社のNTTエムイー(NTT-ME)は岩手県紫波町で、デジタルトランスフォーメーション(DX)による効率的な道路管理に協力する。まちづくり事業を進める岩手銀行が仲介し、29日に同町を含む4者が連携協定を結んだ。民間3社は12月3日に隣接する同県矢巾町とも同様の協定を結ぶ。

紫波町では今後、道路の効率的な点検やパトロールのあり方、舗装維持管理計画の策定などを共同で検討する。半年程度かけて課題を洗い出す。

紫波町の熊谷泉町長は協定締結式で「町の職員が定期的にパトロールしているが、今回の協定で道路の安全性が一層保たれる」と期待を示した。

NTT-MEは電柱・電線の設備点検で蓄えたノウハウを公共インフラに応用する。関東や北海道の自治体では同様の取り組みを進めているが、東北地方では初めて。

公共インフラは老朽化が進み、維持管理を担う自治体は人手・財源の不足に悩んでいる。広域で整備・点検すると効率が上がりやすいため、3社は同様の連携を2町以外にも広げる考えで、橋梁や水道設備にも枠組みの拡大をめざす。

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