【ロンドン=大西康平】イタリア大手銀バンコBPMは26日、同金融大手ウニクレディトによる買収提案を拒否すると発表した。「収益性や今後の企業価値向上の潜在的な可能性を反映していない」として、従来の経営計画の継続を主張した。
買収金額の安さが「かなり異例だ」との見方を声明文で示した。バンコBPMの株価は26日終値で6.932ユーロとなった。ウニクレディトが22日時点から約0.5%のプレミアムを乗せたとして株式交換で提案した6.657ユーロ相当を上回っている。
買収提案で示されたグループ全体の年間約9億ユーロのコスト削減効果についても、バンコBPMのコストの3分の1以上に相当するとして「雇用や社会に重大な影響が生じる」と訴えた。
ウニクレディトが進めるドイツ大手コメルツ銀行の株式取得についても否定的な見方を示した。「バンコBPMを不確実性にさらす。成長率が低く地政学リスクが高い地域へ注力せざるを得なくなる」とした。
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